Sound Of Silence -reports from darkroom by M.Niijima-

Saturday, February 26, 2005

Night that gets excited, was impressed, and overwhelmed.

吉祥寺STRINGSさんに行ってきました。CD「EXISTENCE」を購入して10ヶ月ほど、念願のピアニスト、白崎彩子さんのライブです(参照)。
オープニングはCD2曲目の「Be Boppers」。ずーがっがーずっがっがー、というイントロのコード弾きだけでライブハウス全体を集中の極みへ。そして流れるようなテーマ、溢れんばかりの音数のアドリブ。この1曲で完全に白崎さんの世界に持っていかれました。
2曲目、CD3曲目の「Lennie's Pennies」。CDの中で僕が最も好きな曲を聴けるなんて!「昨夜(入谷のライブハウスFour&More)でやらなかったから、今夜はやってみたのです」と言うように、毎日演奏曲目を変えているのですからとても運がよいです。この複雑なメロディーのテーマをCDよりスタッカートに弾き、もうご機嫌です。
ウエィン・ショーターによる3拍子の美しい曲「miyako」、スタンダードの「Lush Life」を挟み、共演者、ベーシスト井上陽介さんオリジナルの「Returns」はエレガントな曲。
そして数年間、温存してきたという白崎さんオリジナル、初公開の曲「Call 911」の凄いこと! そのスピード、鍵盤上を縦横に走る指はほんとうに10本だけなのでしょうか?
ドラムは橋本学さん。以前横浜JAZZ ISで清水絵理子さんのトリオで聴いたことがあります。まだ若手だと思いますし、必死になっている感も一部見えますが、このトリオの一員に抜擢されるだけあります。演奏スタイルも合っているようです。
ファーストセットは最後にチャーリー・パーカーの「Confirmation」で締められます。
セカンドセット、ディジー・ガレスピーの「Woody 'N' You」「Shaw 'Nuff」、セロニアス・モンクの名盤Brilliant Cornersに入っている「Pannonica」などバップの伝統的な曲が並ぶ中、これまた大御所チック・コリアのスペイン趣味が前面に出たMy Spanish Heartの「Armando's Rhumba」がありました。これ結構取り上げる人も多い曲なのですが、こんな激情的表現での演奏聴いたことがありません。
またCDに入っているバラード「Faraway」の美しく華麗な響き、大きなダイナミクスをとる最中、2回程、鳥肌がたってしまいました。なんて素晴らしいのだろう。

理知的に組み上げられた感の強い音楽でありながら、なんと感情豊かに響くのでしょうか。この二律背反の要素が極度の緊張を孕んで共存している、そのバランスの中で、興奮し、感銘し、圧倒された夜。
白崎さんにとっては、その輝けるキャリアの中のほんの1日に過ぎないのでしょうが、僕にとっては真の実力を持ったアーティストの、生の演奏に触れた最初の夜として長く記憶に残るでしょう。
この夜を記録するために80mm F2レンズを初めて実戦投入しました。どんな写りになっているでしょうか?

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