Sound Of Silence -reports from darkroom by M.Niijima-

Sunday, March 27, 2005

Johannes Brahms

昨日の続きです。
ところで僕はブラームスの音楽において、特に交響曲には格別の思いがあり、その思いのため、なんと20年ほどCDを購入することができないでいました。(美しい室内楽などはその類ではありませんでしたが。)
ヨハネス・ブラームス(1833-1897)は19世紀ロマン派と呼ばれる時代の大家中の大家である作曲家であります。ロマン派の音楽は、前時代のバロックから古典派によって築かれた器楽作曲の技法を引き継ぎながらも、「調」のシステムに関しては崩壊寸前まで突き進んでいった時代である、というのが大方の歴史観だと思います。そのような時代にあったブラームス、偉大なるベートーヴェンの足跡を聞きながらそれでも交響曲を書くことは可能かと自問しながら、彼の第1交響曲は20年の歳月を要して書かれました。
器楽作曲はベートーヴェンがその極みに達した手法、すなわち主題を細かなモティーフに分けそれを元に展開するか、主題を敷衍的に変奏していく方法が、いかに前衛であろうともその根幹では採られていきます。しかしロマン派音楽の「よく歌う旋律」ではそもそもベートーヴェン的な主題設定に沿うには難しいこととなり、音楽を構築するにあたっての、大きな課題を持ちつつ歴史を重ねることになりました。ブラームスはそこをなんとかしたかった。そのために割いた彼の20年の重みを考えると、そうそう消費的な演奏でもってその第1交響曲を片付けたくはなかったのです。
まず交響曲の演奏に優れた実績を残す指揮者、楽団の組み合わせでなければならない。
次に17世紀ごろより西洋音楽のほぼ中心となりムーブメントを築き、ブラームス自身も北ドイツのハンブルク生まれであることから、やはりドイツ、オーストリア圏の演奏で聴きたい。
そしてなによりブラームスとのマッチングのよさが必要で、最新の録音技術に支えられた演奏であること。
という条件でそのブラームスの交響曲のCD購入を考えていたら、まったく手がだせなくなってしまったのです。がんがんいろんな演奏を買い漁り、とにかく聞きまくっていたら、また違う発見やら思いが生まれたのかもしれませんがね。

昨2004年そんな話しをある方にしていたら、とあるブラームス演奏の音源を得ることができました。それは海賊盤ではありません。正規の録音チームが組まれ収録された音源なのですが、市販のCDとして発売されているものではないので、その入手ルートを詳しく書くことができません。
それはカール・ベーム指揮、ウィーン・フィルによる1975年の演奏です。
最新の録音技術に支えられた演奏、という条件以外は合致したもので、なんといっても素晴らしい演奏。ベームってこんなに熱く棒を振ることがあるんだと印象を新たにさせ、ウィーン・フィルも見事という以外にない充実した内容。
いやいやYさん、こんな素晴らしい音源を提供してくださってありがとうございます。

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