Sound Of Silence -reports from darkroom by M.Niijima-

Wednesday, March 08, 2006

non-exposed

昨夜は先日購入したバライタ印画紙2種から、それぞれ1枚をひっぱり出し、定着処理。
引伸ばしプリントでのピント合わせは、引伸ばしレンズと印画紙の距離で決まるわけです。すなわち印画紙の厚さが変われば、合焦点も変わるというもの。
本番露光させる未感光の印画紙をセットする前に、ピントを合わせたり、像全体のイメージを掴んだりするために真っ白な印画紙を用いて本番時の代用をさせています。先に書いたようにピント合わせは紙の厚みに左右されるので、本番露光で使用する印画紙と同じ厚さの「真白印画紙」が必要になります。昨夜定着処理したのは、その準備用真白印画紙を得るためで、とあるブランド、モデルの印画紙を新規に使い始める場合、事前に用意しておく必要があるわけです。

僕は引伸ばしプリントを、レンタル暗室でおこなっておりますので扱いが簡単なRC印画紙の場合、プリント作業の前後にパッパと新しい印画紙の定着、水洗、乾燥を行い「真白印画紙」を作ることができるのですが、バライタ印画紙となるとそうもいきません。そこで今回新たに購入したILFORD MGFBとFORTE POLYWARMTONEの2種類の紙は自宅で「真白」化を行うことにしました。

完全暗室が無いので、家人が寝た後、洗面所の小スペースの照明を消し、さらに隣接する部屋も消灯。そのうえでダークバッグの中で新しいパッケージから印画紙を1枚だけ取り出します。暗黒にするのは、取り出さない印画紙への感光を避けるためです。そして印画紙を直接包んでいる黒ビニール袋および外装の紙パッケージの両方を厚いガムテープで厳重に封をした後、照明を点けます。
取り出した印画紙は感光させても大丈夫。「現像をしなければ現像されません」からね。
バット(100均で購入したトレイ)に定着液を張り、明室でスイスイと定着処理。そして5分間流水の中、2枚の印画紙を上にしたり下にしたり、充分に紙の表面が水と擦れるよう水洗します。そして水洗促進浴10分。この薬品にはフジ、イルフォード、コダック各社から市販品が出ていますが、今回は無水亜硫酸ナトリウム2%水溶液(注)で代用しました。溜めた水で軽くリンスした後、流水で10分間最終水洗を行い、白いアクリル板に貼りつけ水分をよく拭きとり乾燥へ。

今回この作業を自宅で行ったのは、単に真白印画紙を得るためだけではなく、今後印画処理済のプリントへのブリーチから、再現像、またはトーニングなどの作業を自宅で行うためのシュミレーションをする目的もありました。今回は8X10サイズの紙でしたが、ある程度のサイズ、11X14くらいまでは大丈夫かなぁ? それ以上の紙は自宅では難しそうですね。
反省点は、フラットニングに入る前に乾燥させ過ぎてしまいました。作業を遅くに始めたので水洗を終えたのが深夜0時過ぎ。3時までなんだかんだで起きていましたが、その段では印画紙の表面はまだベトついていたので、床に入ったのです。しかし今朝7時には紙はカリカリに乾いてしまっていました。いちおうスケッチブックに挟んで、圧をかけていますが、今夜もう一度濡らそうかな?

注:本記事をアップしたとき、水洗促進剤の無水亜硫酸ナトリウム水溶液の濃度を20%と記載しましたが、2%の誤りでしたので、書き替えました。

Comments:
真っ白印画紙に定規で測って枠を書いておく。イーゼルに付いてる目盛りより正確。
だけどイーゼルのブレードが直角になってないことが気になってしょうがないので痛し痒し(笑)
 
イーゼルの羽根はそのままだと直角になってくれませんね。そこで白印画紙に書いたガイドに沿って羽根を合わせて、交差部分をパーマセルテープで固定してしまいます。もう一度、角を三角定規を当てて確認。ヒットオンで教えてもらいました。
 
ところで、はなし全然かわるんですけど、これどう思います?
http://www.apug.org/forums/showthread.php?t=11732
 
>これどう思います?
http://www.apug.org/forums/showthread.php?t=11732

とりあえずスレッドの立ち上がり部分だけ読んでみました。
印画紙に対して行うプレフラッシュと同様な効果が、ネガに起こるのかなぁ?
あらかじめ潜像を刺激しておいて現像時に引き出す?
1枚1枚になっているシートフィルムへの(グリーンランプでの)露光は(簡単とは言えませんが)比較的やりやすそうですが、長いロールフィルムに対して平均的に光をあてるのは難しそうですね。
 
うん。ボクもいまいちプレ露光とポスト露光の作用の違いを分かってないんだけど、このネタはポスト露光なんですよね(プレ露光ではないと言明されてる)。完全暗室が必須なのでその辺がネックだけれど、おそらくかなり大雑把なものなので、照射の均一化に神経質になる必要はないと踏んでます。光源とフィルムの距離を置けばかなり吸収できるかな、と。
あと、過ホウ酸ナトリウムでの潜像増感処理についても話題に出てくるんだけど、これも試す価値はありそうです。天体写真をやってる方は実践してるようだし(増感については天体写真の人たちはスゴイですから)。
 
打合せのため外出。その移動中プリントアウトして記事の続きを読みました。
過ホウ酸ナトリウムでの前浴に興味津々!で帰社途中、最近精製水を大量買いしているドラッグストアで3%過酸化水素水(=オキシドール。多少添加剤=フェナセチン&エタノールが入っているようです)500mlを1本購入。精製水500ml X 2本も加わり鞄が重いです。
あとはコダルク(ニワルクでもいいかな?)があればできますね。
 
お、行動はやっ!
んじゃそっちは任せて、ボクはセーフライト露光の方をやってみますか。
Film Developing Cookbookにもこの件の記載があったので読み返したところです。

というか、エクスチェンジのプリントもあるけどね(笑)
 
おお! セーフライトによるlatensification(これ何と訳すべきか? 潜像補力?)ですね。結果楽しみです。僕は過ホウ酸ナトリウム作戦を週末にでもやってみます。アクロスでやってみて上手くいくようでしたら、その後DELTA3200、そしてHRIIと両極をやってみようと思います。DELTAの高感度域はどうかなぁ?
 
日本語訳は潜像補力、でいいようですね、どうやら。
見聞きした範囲では高感度フィルムより低感度のフィルムの方が補力は効くようですね。その理由はまだ理解してないんですけど(汗)。
ボクの方は、とりあえず光源の調整からだな。
 
今朝、あのスレッドの最後のほうを読みました。過ホウ酸潜像補力の詳細なレポートをアップされた方がいましたが、あれは興味深かったです。高感度フィルムでの効果は期待できないようですね。何ででしょうね?
とりあえず過酸化水素水+アルカリ剤のミックスで始めてみます。
 
Helenさんでしたね、メチャメチャ資料を調べる人のようで、日頃から驚かされてます。
製造段階でいろんな補力や増感処理がある中で、高感度フィルムほどいろいろな手段が尽くされているから、後から出来ることがあんまりない、という推測はどうだろう。あと、効果がある程度一定なら、全体の感度に対しての影響が少ない、とか。
後露光の捕力も高感度フィルムでは効果が薄いらしいしね。
 
はっ!
単位面積あたりの銀粒子数が多い微粒子の低感度フィルムの方が、露光後の補力に影響される亜潜像の電子数が多いから。
という推測はどうだろう。
 
本来補力として蓄えられる亜潜像も一度の露光と現像で引き出されることで高感度フィルムはその感度を得られる? すなわち「高感度フィルムほどいろいろな手段が尽くされているから」に一票です。が、僕においては、あくまで想像の域を脱しえませんです。
そうそう、Helenさん凄いですね。
過ホウ酸ナトリウム液は作りました。テスト現像が楽しみです。
 
微粒子の高感度化は可能だが粗粒子のさらなる超高感度化は難しい、のではなかったかしらん。粒子サイズにやっぱり1票入れておこうっと。
テストしてみました?
 
ごめんなさーい。
 
まだであったか(^^; ま、急ぐもんでもないしね。

ところで・・・
ものすごく単純に図解してみると、仮に100cm四方のフィルムが2つあって、ひとつは微粒子で、粒子のサイズは1cm四方。つまり10000個の粒子が存在する。もうひとつのフィルムは粒子のサイズが10cm四方と大きくて、100cm四方には100個しか粒子が入らない。
それぞれのフィルムに同じ量の光を当てて、例えばそれぞれに20000個の光子が均等に降りそそいだとすると、微粒子の方は粒子1個に光子2個。大粒子の方は粒子1個に光子200個。
例えば光子4個につき現像可能な潜像核が1個形成されるとすると、微粒子の方は10000個全ての粒子が2個ずつしか光子を受けてないから、まったく現像されない。
一方の大粒子の方は、全ての粒子が十分すぎる光子を受けているので現像される。
これが、微粒子と大粒子の感度の違いの単純な理屈。
ところで、それぞれのフィルムに後から光子を足してやる。
光子2個を持っていた微粒子の方にさらに2個足してやると、全てが計4個の光子という事になって現像可能となり、感度がガガーンと上がるけれど、大粒子の方はそもそも全てが現像可能な状態だったのだから、何を足そうが関係ない。
光子2個しか受け取ってない粒子をも現像可能にする他の手段であっても同じ理屈。
もちろん、フィルム上の粒子は均等に並んでいるわけではなく、光子も均等に降りそそぐわけではないから、その辺は確率の問題になってくるわけ。微粒子の方が大粒子よりも、後処理で現像可能に出来る粒子(中途半端に感光している粒子)を単位面積あたりに多く持っている確率が高い。
というのが推測。なんとなく説得力ありそう?
 
すごい説得力ありありです。
高感度フィルムの粒子の極小化を妨げているのも、光子のキャッチに関係するのですね。
 
うん。
感度を上げるのには、粒子を大きくするか、同じ体積でも表面積を大きくする(平粒子を綺麗に並べる)、少ない光子で潜像核を作る(2エレクトロン?)とかだけど、平粒子はデルタ3200やTMAX3200などのモノクロだけでなくカラーネガでも常識で、コダックの2エレクトロンは映画用フィルムに使われてるけど、少ない光子で現像できちゃうと当然ながらカブリやすいわけだから、民生用は難しいんじゃないかなぁと思ったり。
超高感度フィルムをさらに超高感度にすると、普通に使えなくなっちゃうんだろうね。
有効期限がメチャ短いとか(笑)。
 
なるほど、平粒子の有効性は表面積の拡大にあったのですね。

ところで、まだ過ホウ酸ナトリウムのテストできてませんです。
 


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